病気・障がい

【聴覚障がい者】音のない世界とは?

 

 

熊野かずこ
熊野かずこ
こんにちは、熊野かずこです。

皆さんは「まったく音がない世界」を想像できますか?

まず私、聴覚障がい者のことを知っていただくために障がいについて簡単にご説明していきたいと思います。

 

聴覚障がい者の皆のそれぞれの違い

 

生まれてから一度も音を聞いたことがない。

少しだけ、音が聞こえるけどちゃんとした音がわからない。

今まで聞こえていたのに突然聞こえなくなってしまった。

 

聴覚障がい者にはそれぞれみんな違います。

私の場合は生まれてから一度も音を聞いたことがありません。

小さい頃、補聴器をつけたことがありますが音が聞こえていたのかもあまり記憶がなく、補聴器をつけても音がわからないので小学生になってからずっとつけていません。

補聴器をつければ音をはっきりと聞こえる…というわけではありません。

以前より障がい者に対して理解する人が増えてきましたが
そういった勘違いをする人が多く、まだ理解されにくい社会です。

この記事を読んで、あーそうなんだ。そういうことかぁと少しでも理解していただけたら私たちは嬉しいです♪

 

聴覚障がいの種類

 

大きく2種類の耳の障がいがあります。

伝音性難聴

鼓膜などの音を聞き取る器官に障がいがある。

音が聞き取りにくくても情報が正しく脳に伝わるため、補聴器や人工内耳をつけると
かなり聞き分けることができます。

ただし、音が大きければ聞きやすいわけではありません。

勘違いして耳のそばで大きな声で出す人もいたり。
逆に耳を痛めてしまったりすることもありますので、注意です!

 

感音性難聴

聞き取った音を脳に伝える聴覚神経に障がいがある。

音を情報として脳に伝える神経に障がいがあるため、補聴器等をつけても音を感じるだけで識別しにくい場合が多いです。

これも神経がどのような状態にあるかによってかわり、まったく判別できず「雑音」としてしか認識できない人から、補聴器等を効果的に使うことである程度判別できる人までさまざまです。

私の場合は補聴器をつけても音を感じるだけでまったく音がわからない『感音性難聴』ですね。

 

全聾と難聴の違い

 

全聾(ろう)とは、まったく音が聞こえない状態です。

そして難聴(なんちょう)は、音が聞こえにくい状態です。

しかし私たちは「全聾です」と言うのはあまりなく、『聴覚障がいです』『耳が聞こえません』『難聴です』などが多いです。

“全聾”という言葉の意味を知らない人が多いからだと思います。

私も全聾という言葉さえも知りませんでしたので…私だけでしょうか。

全聾と難聴の違いを知らない人に『難聴です』と言うと『あ、耳が聞こえないんだ』というしか思わないでしょうね。

熊野かずこ
熊野かずこ
全聾は私のことで、難聴は補聴器をつけているが音が聞こえづらい、ある程度は聞き取れる人などですね。

 

私が生まれたときの話

先天的に難聴のある子供は、毎年1000人に1人の割合で生まれているというデータがあります。

私がその一人です。

 

1993年の春、私が長女として生まれました。

しかし私が耳聞こえないということはすぐ気付くことはありませんでした。

1歳になる頃、母は私の名前を呼んでも振り向かなかったり反応しない、異変に気づき、病院に連れて行きました。

そこで感音性難聴、耳が聞こえないということがわかりました。

昔は2~3歳で聴覚障がいだとわかったことが多かったようです。

現在、新生児の段階で聴覚に問題がないかどうか調べるための新生児聴覚スクリーニング検査を受けることができます。

新生児聴覚スクリーニングってなに?

 

熊野かずこ
熊野かずこ
こうして耳が聞こえない私はろう学校のひよこ組に入ることになったのです。

県によって違いますが私が通っていたひよこ組とは、乳幼児教育相談で乳幼児(0~2歳児)と保護者と一緒に教室に通います。

親子の豊かなかかわり方や文字、手話のコミュニケーションなど、同じ聴覚障がいの子供を抱える親同士の情報交換もできます。

 

昔は手話禁止だった!?

 

さきほど『手話のコミュニケーション』と書いておりましたが

じつは、私が生まれた1993年までは手話禁止だったのです。

その理由としては、1880年のイタリアのミラノで開かれた第2回ろう教育者会議では口を動かして話すという口話法より口を使わない手で表現するという手話法の方が劣っているということで手話を禁止されてしまいました。

ムーン
ムーン
すごく昔の教育は体罰などがあったよね。
ろう学校も、手話を使うと教師から竹刀で体罰されたんだって。だから友達とこっそりと手話で話したりしていた話も。
手話を使うだけで体罰なんてひどい話だよね。

 

そして1993年、文部省が「聴覚障がい児のコミュニケーション手段に関する調査研究協力者会議」の報告の中でようやく手話の必要性を認めたのです。

しかし、それでもまだ手話を使って授業をしているろう学校はまだまだ少なかったです。

私も幼稚部の頃、はっきりと覚えています。

手話はありませんでしたが、当時では手と一緒に使いながら口話で練習したりしていました。友達同士でも口話で話していましたね。

小学生になってから手話を使えるようになってきました。

現代のろう学校のほとんどの教師が手話を使って生徒に授業をしています。

中には全然手話を覚えてくれない先生もいたりしましたけどね…そこも難しい問題です。

手話の禁止だった理由や時代の流れなどの詳しいことはこちらの記事で書いていますので気になる方、ぜひ読んでください。
⇒申し訳ございません、編集です…

 

当たり前にある日常を忘れないで

両親の声も、当たり前にある日常の音も、だいすきな嵐の声も、聞いたことがありません。

母と父はいったいどんな声だろう。

いつか聞いてみたいな。

聞こえたら、母と一緒にカラオケで嵐を歌ったり、父ともっと一緒に話したり、たくさんの音を聞きたいな。

そう夢みたいなことをいつも考えています。

でもそれは簡単に叶えることではありません。

手術すれば聞こえるのでは?という簡単な問題ではありません。

 

当たり前に音を聞いている皆さんが、羨ましいのです。

だから、もっと当たり前にある日常を大切にしてほしい。

大げさかもしれませんが、障がいもなく健康に生まれたのは奇跡なことなんだと思います。

 

耳が聞こえなくて困ることが数え切れないくらい、たくさんあります。

どうして家族のみんなが聞こえていて、私だけ耳が聞こえないんだろうと何度も泣いたこともあります。

 

でも、耳が聞こえていなかったらろう学校の友達、恩師、今まで関わってきた人たちとは出会うことはなかったでしょう。

そして私たちにとって大切なコミュニケーションは手話です。

手話はお互いの顔を見ながら手と表情で表現して、気持ちを伝え合ったりします。

それがすごく楽しいのです。

声を出さなくても手話で話せるので電車内でもどこでも他人に聞かれることなく秘密話まで話せて、中には大きなリアクションを出しながら手話を話す人もいるのですごく面白いです。

手話は覚えるのに難しいですが、覚えればきっと楽しくてコミュニケーションがもっと広がるでしょう♪

 

以上、ここまで読んでくださりありがとうございました。

熊野かずこ
熊野かずこ
今後、手話のことや聴覚障がい者のことをもっと色々なことを書いていきますのでぜひまた読んでいただけたら嬉しいです!!

もうひとつの病気をもっています。
こちらも一緒に読んでいただけたら嬉しいです。

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POSTED COMMENT

  1. 初めまして。和未 と申します!前にかずこさんのイラストを拝見しまして、とても可愛い!と思い、ラインのスタンプも買わせていただきました♪
    ある時、かずこさんのツイッターを拝見させていただいたときに手話を使ってお話するという事をお見かけして、私も一緒に考えていきたいと思い、大学進学と同時に手話の勉強を始めました。今回、この記事を読ませていただいてあらためてもっと多くの人にも知ってほしいと思いました。とても分かりやすい記事で勉強になりました!いつかかずこさんと手話でお話ができたら嬉しいです!長文になってしまいすみません。これからもツイッターなど拝見させていただきます^ – ^

    • kazuko5x5 より:

      和末さんへ
      はじまして、コメントありがとうございます!初めてのコメントなので嬉しいです♪
      そしてわたしのきっかけで手話の勉強をしてくださっていることも嬉しく思います。
      この記事を読んで、そう言っていただけてよかったです…!ありがとうございます。
      これから、手話のイラストを載せたり色々なことを書いていくのでまた読みに来てくださいね!
      こちらこそ、いつかお会いすることができたらぜひ♪
      これからもよろしくお願いいたします。

ご意見やご感想がありましたらぜひお聞かせください。